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松山晋也の決算報告


by yoroshiku-aishu
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アルゼンチンの異能ギタリスト、キケ・シネシ

 昨日はミナス/ブラジルのヘナート・モタ&パトリシア・ロバート、そして今日はアルゼンチンのギタリスト、キケ・シネシのインタヴューでした。キケはカルロス・アギーレのコラボレイターとして今回初来日し、各地で絶賛されました。フォルクローレとジャズ、クラシックをものの見事に統合した感じの演奏は、“アルゼンチンのジスモンチ”といった趣も。日本ではこれまでほとんど知られてこなかったせいもあり、今回ライヴ会場で、キケのCDが飛ぶように売れていたそうです。
 1960年にブエノスアイレスで生まれたキケは、弱冠二十歳の時に、ディノ・サルーシのギタリストとしてシーンに登場し、その後もパブロ・シーグレル(元ピアソラ・キンテートのピアニスト)や、ジャズ・サックス奏者チャーリー・マリアーノなどいろんな大物音楽家たちとのコラボレイションを続け、近年はカルロス・アギーレとのデュオが注目を集めています。また、最近日本盤も出た『Danza Sin Fin』など、すぐれたソロ作品も何枚も出しています。今回の来日公演の評判があまりにも良かったので、きっとまた再来日するのではないでしょうか。
 ちなみに、キケが最も影響を受けたギタリスト/音楽家は、先日亡くなったアルゼンチン・ロックの巨人スピネッタだそうです。14歳(1974年)の時に初めて聴いた彼の歌の「歌詞」に衝撃を受け、新しい世界に導かれていった、と語っていました。また、シネシ(Sinesi)という珍しい苗字は、実は間違いだそうです。祖父がイタリアからアルゼンチンに移住した際、入国手続きの書類に誤って記載され、結局そのままになってしまったのだとか。本当は、セネーシ(Senesi)。新大陸への移民たちの間では、しばしば起こる間違いですね。
 写真↓は、キケ・シネシ(左)とカルロス・アギーレとの記念撮影。なお、この取材原稿は、6/20に出るイントキシケイトに掲載予定です。
アルゼンチンの異能ギタリスト、キケ・シネシ_a0188464_3401168.jpg

by yoroshiku-aishu | 2012-05-21 03:37